老犬のトリミングは手早く

7歳から10歳を過ぎれば老犬です。

体力も低下しますし、目や足などの衰えも出てきます。

心臓や泌尿器などの内疾患に癌。

メスであれば、多いのが子宮蓄膿症。

犬の美容やトリミングの作業前に飼い主から伺うのは当然ですが、その時の状態によって作業の中止も必要です。

そして作業で一番大事なのは、早く済ませる事。

無駄な物、作業はしません。

老犬以外の犬にも同じですが、老犬は特に。

時間短縮のための、事前の毛のカット。

汚れの状態に応じたシャンプー。

汚れやすい所を重点とした、手入れの楽なトリミング。

何よりも同じトリマーが毎回作業をする事による、犬との信頼関係と癖の把握による時間の短縮。

基本が一番です。

それを日々考えて地道にしています。

ゆえに当店ではしない作業があります。

効果もなく時間がかかって老犬の体調に影響する、マイクロバブルや薬剤への漬け洗いはしません。

リボンやチョーカーなど、事故につながる物も老犬に付けません。

犬のトリミングには理由がある

犬のトリミングには、部分部分で犬の毛を残す場合があります。

その内の一つが、目の上の毛です。

ここの毛は、目にかぶる位で残すほうが良いです。

残す目的は、犬の目の保護です。

日中の太陽の強い日差しや紫外線が、直接目に入りにくくする為です。

ちょうど帽子のつばの役目です。

それによって、犬に多い白内障などの目の病気を多少でも予防する為です。

だから私たちの店では、犬の飼い主の要望が無い限り目の上の毛は残します。

犬に噛まれる

前回の「犬をたたかない」に関連しています。

当店では、犬の美容及びトリミングで犬が噛む場合はサービスを断ります。

ここからはトリマー、特に雇われている人への話です。

犬に噛まれるのは、噛む犬が悪いです。

従業員としてトリマーをしている場合に、犬に噛まれて怪我をしたら。

労働災害だと思います。

保障を求めて当然だと思います。

しかし、「犬に噛まれても噛まれる方が悪い、むしろ犬に噛まれたのはトリマーとして恥ずかしい事だから人に話してはいけない」。

こんな事を平気で公言する経営者も居たし、大多数のペットショップの経営者は改善をしようとゆう考えも有りません。

トリマーの人へ、暴れる犬を無理をして美容をしても何も良くは無いです。

あなたが怪我をしても、犬の飼い主も経営者もなんとも思いません。

仕事は選びましょう。

大事なのは、あなた自身です。

犬をたたかない

クニタカ犬の美容室では、犬をたたきません。

たたかなければ犬の美容やトリミングの作業が出来ない犬は、お断りいたします。

たたいて犬の躾は出来ません。

たたくのは躾ではありません。

ただの暴力です。

たたくと犬との関係は損なわれます。

たった一度で悪くなった、人と犬の関係を修復するのは難しいです。

犬の毛をハサミで切っても

長いトリマーの経験から最近感じることですが、短く犬の毛を切ると毛が伸びにくいです。

以前から、バリカンで短くした場合は毛が生えないのを指摘されてきました。

しかし、ハサミでカットをしても極短くすると同じ傾向を感じます。

もちろん犬の種類や年齢による差は大きいですが、毛が伸びるのが遅く伸びにくいです。

ただ、バリカンで毛をカット(クリッピング)した様な異質な毛や縮れ毛が生えるわけではありませんが。

パピヨンやチワワ、ポメラニアンにダックス等は注意が要ります。

普段のブラッシング等の手入れは大変かも知れませんが、出来ればサマーカットは避けてグルーミングをお勧めします。

特に若い年齢の時は、その犬種らしさを楽しんでは如何でしょうか。

高齢になれば、毛の量は少なくなり毛の質も変わってしまいますから。

トイプードルが専門です

トイプードルで、ドッグショーに参加をしていました。

一時期はブリーディングもしていました。

ホワイトカラーのトイプードルが専門で、チャンピョンも獲得しています。

トリミングは、ショーカットから基本のカットまでバリエーションにお応え出来ます。

カジュアルなショーカットをアレンジしたものや、テディーベア風など。

トイプードルならではのトリミングの自由さを、お楽しみ下さい。

もちろん、バリカンを使用したクリッピングで顔や足を剃る事は出来ます。

これらの技術は、他の犬種でのトリミングにもお応え致します。

犬のヒゲは切りません

犬はもともと、視覚による判別能力が高くありません。

さらに高齢になると眼の病気になりやすく、見えなくなる場合も多いです。

その時に犬のヒゲは、触角の様な役目で物の判別の手助けとなります。

そのため、ダックス、ポメラニアン、チワワ、パピヨン等のヒゲはカットしません。

トリミングはシャンプーとセットです

A級トリマー自身がシャンプーをしてから、トリミングを致します。

犬の年齢や汚れ具合で、シャンプー作業を調整します。

犬の体の状態は、水に濡らした外観とシャンプーマッサージの指の感覚で確認します。

それらの情報をもとに、ブローとトリミングのプランを決めます。

効果のない無駄なサービスや作業は、犬の体調を考慮して致しません。

犬の耳はデリケートです

耳の中の毛は抜きません。

耳の中の毛を抜くと、毛穴を痛め雑菌が入り易くなります。

それが原因で、外耳炎等になる場合も有ります。

汚れが多い場合は、洗浄液を入れてからシャンプーを致します。

シャンプーが終了後は、耳の入り口付近の水を綿棒で拭き取ります。

なお、耳の中に水が入らないでシャンプーする事は不可能です。

耳の状態が悪い場合は、獣医での治療を受けてからとなります。