子犬の将来の大きさ。

「この子は、大人になっても2kgにしかならないよ。」

「この子は、親が小さいからおおきくならないよ。」

ブリーダーやペットショップが、子犬の販売時に良く使うセールストークです。

このように子犬が成犬になった時の大きさを断定する所では、子犬を購入してはいけません。

私はたくさんの子犬を販売しましたが、生後50日位で成犬時の大きさや体重の予測がついた子犬は1匹もいませんでした。

兄弟犬でも大きさにばらつきが有るぐらいですから、親犬を見たところでわかりません。

それでも純血種の場合は犬種標準があるので、おおよその目安はわかります。

しかし小型犬でも、雑種犬の場合は全く不明です。

日本の住環境を考えると、純血種の小型犬のメスを譲り受けるのが無難です。

管理可能な子犬の数。

子犬を販売していた時は、展示用のケージが8台ありました。

構造的に使いにくいケージ2台を除いて、6台を主に使用しました。

その頃から当店ではすでに、子犬1匹につき1台のケージでした。(法律の制定のはるか前)

子犬の仕入れは1度に1匹か2匹位で、予定外の入荷分を考えて5匹が管理の標準数でした。

当店では必ずワクチンと、犬ツメダニや犬ヒゼンダニの駆除をしていました。

特に犬ツメダニは何処の犬のブリーダーの所にも居たので、必ず獣医で処置をしていました。

その為、週の6日を子犬のため獣医に行く予定に考えていました。

子犬を連れて行ける獣医は限られていて人気もあるため、待ち時間がとてもかかりました。

また、予期せず下痢や嘔吐をする子犬も居ます。

病気の子犬とワクチンの子犬を一緒には出来ず、別々に獣医に連れて行くこともあります。

そうなると、管理できる子犬の数は5匹が限界でした。

実際は3匹が理想です。

すべては、「店内での子犬の死亡ゼロ」の為です。

なぜ、「店内での子犬の死亡ゼロ」なのか。

1つの理由が子供の頃に読んだ本にあります。

畑 正憲が書いたムツゴロウの少年記のの中で、医者だった父親が「子供の死亡診断書は書かない」とゆう主義を貫き全力で子供の治療にあたっているくだりがありました。

これが忘れられず、少しでも同じ境地に行けたらと。

子供の治療とは比べ物になりませんが。

子犬工場(パピーミル)。

子犬工場について。

実態を告発する映像が出ていますが、多少の差はあれ何処も似たようなものです。

ひどい状態なのに、何故ペットショップは子犬を仕入れるのか?

まず、犬の繁殖者の状態を知らないし調べない。

ましてやオークション(子犬の競り市)から買い付ければわかりません。

また子犬に問題があったとしても、ブリーダーやパピーミルには何も言わない場合が多いです。

問題がわからないペットショップも多いですが、もっと大きな理由があります。

問題点をブリーダーやパピーミルに指摘すると、子犬を売ってもらえなくなるからです。

ブリーダーやパピーミルは、文句を言われず子犬を高く売る事しか考えません。

特定の犬種がブームになる事で、問題が大きくなりました。

雑誌やテレビで子犬のブームをあおる。

値段の高い犬種を大量に生ませ、ペットショップが買いあさる。

その結果が現状です。

問題点は色々なところにあります。

入手する犬を選ぶ時の大事な事。

姿や形、色ではありません。

犬を選ぶのに重要なのは、temperamentです。

シャイや攻撃性等は、その犬が生来持つ固有のものです。

そういった反社会なtemperamentを持った犬は、一般家庭での飼育には適しません。

その為、本物の犬のbreederはtemperamentを最重視します。

なぜなら、temperamentは矯正する事がまず出来ないからです。

子犬と手袋。

ペットショップやブリーダーで、子犬を触らせる場合に手袋をする時があります。

客や見学者の手から子犬へ病気の感染を予防する為とゆう理由ですが、子犬からダニや汚れ真菌症などの人への感染を防ぐとゆう理由の方が強いです。

この場合、子犬を抱いたりすれば服や腕などが感染して全く意味がありません。

また複数の子犬を同じ手袋で触ると、子犬同士が感染します。

他にも消毒薬を手につける場合も有るようですが、見せかけにすぎず効果はありません。

ましてや、自由に触れる場所は論外です。

子犬を抱かせたり触らせる所では入手しない事です。

毎日考えていたこと。

子犬の販売をしていた頃。

毎朝考えていた事。

今日こそは、店の子犬が死んでいるのではないか。

利益と商売を考えず、子犬については生存のみを追求していました。

それでも絶対は無い、いつか子犬の死亡ゼロがとぎれる。

そうゆう覚悟と準備はしていました。

人は万能ではなく、どんなに費用と時間と努力をしても避けられない事はあります。

幸い子犬の死亡ゼロは達成されましたが、その間は心身共に疲れきっていました。

子犬の販売を止めて、本当にホッとしました。

子犬の予約はしない。

子犬を購入または、入手する場合の注意点。

その場で受け取れる子犬を入手しましょう。

予約をした後でキャンセルをすると、多額のキャンセル料を請求される場合が多いです。

また、生まれて受け取るまでに子犬を交換されたりする恐れもあります。

おかしいと気づいても、認めなかったりキャンセルを受けつけない業者もいます。

事前の予約はしない事です。

犬のブリーダーとは。

日本に犬の「Breeder」は、まずいないと思います。

ほぼ、パピーミルか犬のブリーダーです。

20年以上前に雑誌で読んだコッカースパニエルが専門の方は、犬の「Breeder」に近かったです。

その方の方針は確か以下だったと思います。

1、子犬を販売しない。

2、自分のブリーディングの方針から外れた犬は、避妊及び去勢の後に無料で譲渡する。

3、譲渡の犬の血統書は渡さない。

4、譲渡者とは譲渡後も関係を保つ。

5、メス犬の繁殖相手のオス犬は、病気の検査をした信頼できるグループ内でしか行わない。

6、問題が見つかった犬は、ブリーディングから直ぐにはずす。

犬の「Breeder」の目的は、「犬の質の向上」です。

営利目的では、ありません。

だから日本語の犬のブリーダーは、犬の「Breeder」では有りません。

残念ながら私の周りでは、犬の「Breeder」を見たことがありません。

私には、ブリーダーとパピーミルの違いがわかりません。

仕入れた子犬の生存率。

かなり昔の事です。

チワワが流行っていた頃、県外の犬の繁殖業者の所から1頭仕入れてきました。

持って帰ってきてから店頭で観察をしていると、耳をよくかきます。

獣医に連れて行って調べてもらうと、予想どうり犬カイセンに罹っていました。

処置をしてもらって店につれて帰ると暫くして、下痢とともに大量の回虫が出てきました。

脱水症状にならないように調整しながら、低血糖も防いでさらに食事量も調整して1週間。

子犬の状態が安定したので、ワクチンの接種と犬カイセンの処置をした頃、子犬を仕入れた繁殖業者から電話がかかってきました。

業者:「この前の子犬は生きてる?」

私:「先日、ワクチンを打ちましたよ。」

業者:「何か問題がなかった?」

私:「回虫がいたのと、犬カイセンでした。」

業者:「あそう、2匹の兄弟犬は死んだがな。」

私:「え、原因は何です?」

業者:「Aとゆう店のはパルボやと、Bとゆう店のはよう解らんけど来たときから調子悪いて言ってきたんよ。」

その後、私が仕入れた子犬は犬カイセンの治療後に売れて行きました。

回虫と犬カイセンがあれば、子犬にとってストレスと体調の悪化は回避出来ません。

この点は犬の繁殖業者が悪いです。

でも子犬が死んだのは、ずさんな衛生状態と管理能力の無いペットショップの問題です。

幸い当店では開店以来店内での子犬の死亡はゼロ、生存率は100パーセントでしたが、それは全力で目標に向けて時間と費用を掛けたから出来たことです。

これから折にふれ、この問題を取り上げたいと思います。